ヨーロッパにおける「国別」イスラム教徒の人口と割合。諸問題について。

御多分に漏れずご存知の方は多いと思いますが、

ヨーロッパにおけるムスリム増加の最大の要因は、イスラム圏からの「移民」によるもので、

その是非と今後の対応の在り方を巡って、フランスなどを主に、騒然たる様相を呈しています。

ヨーロッパ各国におけるイスラム教徒の人口と、国内に占める割合。今後の見通し。

ヨーロッパにおけるイスラム教徒の人口

上掲の表は、ピューリサーチセンターの、「ヨーロッパにおけるセクション」からのキャプチャ。

ヨーロッパ各国のムスリム人口の増加数と、各国の人口全体におけるムスリムの割合が一瞥して把握できる、有用な統計データです。

パッと見、オーストリア、スウェーデン、イギリス辺りは顕諸ですねー。

スペインの街「サルト」では今、何が起こっているのか!?

現在、スペインのバルセロナの北、サルトという街では既に、ムスリムの割合がなんと「40%」にも達しているとのこと。

スペインは歴史を遡ると、かつてイスラム教が席巻していた史実があり、当該国では、「再イスラム化」への懸念の声が上がっているようです。

またそういった機運はヨーロッパ全域に及んでおり、

2015年9月時点で、シリアなどからの「難民」が71万人にまで膨れ(実際にはこれを下回ることが考えられる)、

今後も、その流れは続きそうです。

空きテナント化した教会がモスクに!?

先日の記事で、フランスにおけるカトリックが衰退の一途を辿っている事実を紹介しました。

(※参照リンク↓)

フランスでカトリックが衰退している?衝撃映像と統計の詳細。

実はどうやら、この動きに伴って、経営が難しくなったカトリック教会が、

イスラム教の礼拝施設である「モスク」に転用されているケースが後を絶たないのだとか。

残念ながら、具体的な件数を示す統計を発見することはできませんでしたが、

例えば以下の画像をご覧ください。

ヨーロッパのモスクになった教会

何か、異様な印象を受けませんか?

イスラムの宗教意匠と言えば「アラベスク」と言われる、幾何学模様が特徴ですが、

アラベスク

写真の上方に映し出されているのは、カトリック教会の「ステンドグラス」なんですよ。

その下に、イスラム教の信仰対境である「カーバ神殿」の方向を示す「ミフラーブ」が設置されている。

こちらはアヤソフィア教会と呼ばれるもので、もっとも最近の類型ではないものの、

やはり、元々はカトリックの聖堂として建築されたものが、モスクに改装されたというもの。

恐らく、他の「教会、改、モスク」についても、近似の形態が見られるものと思われます。

まとめ

日本ではまだまだ、彼らとの接点は希薄ですが、

グローバルな状況から勘案すれば、これは決して、蚊帳の外の話ではありません。

人口減少、そして高齢化が加速度を増している日本では、労働者人口の不足という事態が更に浮彫りとなること、もはや火を見るよりも明らかで、

外国人労働者は今後更に増加していくことでしょう。(ヨーロッパに移住したムスリム達も、初期の頃は短期のアルバイター的存在と見られていた。)

今後、ムスリムの友人が出来て、自宅に招いて食事を振る舞うことだってあるかもしれません。

となれば、イスラム教義における、「食の禁忌」についても、当然、理解を持たなければならないわけで、

現在、超巨大市場化しつつある「ハラル」の知識も、必然的に養わなければなりません。

まぁ、東京オリンピックも迫ってきていますので、

開催に伴い、日本人は、否応なしにムスリムとの接点は濃厚となり、

イスラムという異文化への関心は、国内都市部を中心として、波紋を広げるように各地域へと浸透していくでしょう。

インフラが整い、彼らの住み易い環境が整備されれば、自然とその後の渡航者も増えていくわけで、

「ところ変われば品変わる」

「郷に入っては郷に従え」

という概念が基本的に無い(悪い意味ではないにしろ)彼らに対して、

「無宗教」の日本人は、至って、寛容に、そして柔軟に対応していく心構えが必要となりそうです。

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