カルト信者の話には耳を塞げ!潜在意識と【プライミング効果】

「プライミング」とは、「火をつける」という意味であり、ある特定のビリーフを呼び起こさせて、トップ・ダウン情報として思考過程を誘導するテクニックである。そのために、誘導したい情報を思考活動する以前から提供しておくという方法である。

今回は「プライミング効果」について。

概略は上に示した通りですが、もう少し噛み砕いて説明します。

例えば、ある人に「果物」についての話をじっくりと聞かせ、

後にその人に対し、「赤」と言えば何を連想するかと問います。

すると、その人は「りんご」や「もも」といった具合に、果物に関係する回答が通常よりも多くなる傾向が認められるそうです。

ここでいう「果物の話」が「プライミング情報」。

これは潜在意識(自らが認知できない意識の領域)に蓄積されるものです。

カルトが行う「プライミング情報」の提供は、様々なある事柄に対して、想起させる情報を意図した方向に操作させるための布石、下準備なのです。

とにかく聞かせる。

先輩信者は、とにかく信心がまだ板につかない新入信者を捕まえて、少しでも多く「話」を「聞かせる」ことに尽力します。

具体的な方法としては、

1、突然自宅や職場・学校に押しかける。(電話のケースも)

2、「報告」という名目で、定期的に連絡を入れるように義務付ける。

3、「ビデオ放映」や「集会」などに参加させる(信者の群集心理を利用したり、軟禁状態にして一時的な学習効果を高める狙いも)

この中の3の()内についての詳細は【前回記事】で示した通りです。

また、月恒例の行事(隊・区・支区集会と班長会、あるいは総幹部会)に加え、男子部の中堅幹部であれば「支隊長会」、

また末端会員にも「座談会形式」の小規模な集会などがしばしば行われ、

組織によっては週に3回も4回も集まって「話を聞く」機会が設けられます。

組織のリーダーが他の集まった信者に対して「一方的に語りかけ続ける」というのが基本ですが、リーダーが参加者の中から名指しして語らせることもあります。

このような場によって「プライミング情報」は信者の中に蓄積され、

それは普段の生活上における様々な事象を発端に「プライミング効果」を引き起こします。

では、もう少し突っ込んだお話をします。

 具体的なプライミング情報とその効果

顕正会において、具体的に信者に与えられる「プライミング情報」とは以下のようなものです。

1、「功徳」の話。

2、「先生の大信力」が如何に凄いかという話。

3、信仰が一人前になると、信仰心や活動を阻害する「魔」が現れたという話。

4、「罪障消滅」したことによって「宿命が変わった」という話。

まず前提として、多くの破壊的カルトでは、集団外では理解できない特殊な言葉が使われています。

「」内の単語がまさにそれ。

こうした「専門用語」を使うのは、教団が定義する概念を、より鮮明なものにするためでしょう。

信者にこれらの言葉を聞かせることは「プライミング」の刺激となり、「プライミング効果」を引き起こし易い状態を作り上げる効果があります。

次に、1~4の「プライミング情報」は、例えば、それぞれ以下のような条件や場面で連想されると思われます。

【1・2について】勧誘をしたいと思っていた、めったに会えない人に偶然行き会ったとき。

【3・4について】親や伴侶に思い切って信仰を打ち明けたが、理解を示してくれず、それどころか信仰を辞めてほしいと告げられたとき。

このようにあらかじめインプットしておいた情報によって、引き起こされた「プライミング効果」は、

本人が信仰する本尊の「お力」の「実存性」として認識され、信者としての「リアリティー」を構築していきます。

つまり教団が信者の潜在意識に与える「プライミング情報」は、「この信仰は本物だ!」という実感を得させるための下準備として機能しているということです。

教団が、忠実で頼れる信者を育成したければ、

とにかく、「プライミング情報」を大量に浴びさせれば良いのです。

あとはそれを継続しながら時の経過を待つだけ。

信者の方から自発的に「信心強盛な人材」に育ってくれるというわけです。

しかし、信者たちも人間です。自分の信仰について、ふと立ち止まって考えることも、ときにはあるはずですよね。

では教団側は、そういった信者の素朴な疑問に対し、どのような処理をしているのでしょうか?

そのことを【次回記事】にて示していきます。

僕の体験から。

僕が現役時代に上長であった隊長さんはかなりのツワモノでした。

いきなり電話をかけてきて、こちらの事情などお構いなしに、声を弾ませながら功徳話をマシンガンのように浴びせてくるのです。

向こうが電話を切るまで、長い時で約30分もの間、僕は「ハイ…」としか言えません。

電話を無視しても、しばらくするとまたかかってきます。

まさにあれはホラーでした。

でも、僕も後輩に対して同じことをしていました。

後輩を忖度せず、一方的に「プライミング情報」を浴びせまくっていたのです。

顕正会員は、この「プライミング情報の提供」が人材育成、組織拡大を図る上で如何に重要であるかを経験則から肌で理解しています。

もし彼らと遭遇し、話しかけてきたならば、できればすぐに耳を塞ぎ、追い払いましょう。

彼らは基本的に「功徳」というポジティブな話から始めますが、話の進展がはかばかしくないと、最後のうっちゃりで「罰」というネガティブな「プライミング情報」を繰り出してきます。(信心しなければ必ず八方塞がりになる!などというもの)

細菌に感染させられたかのように、潜在意識に植え付けられたネガティブな「プライミング情報」は、リアルに悪い出来事を引き寄せてしまいます。

もし「これって罰かなぁ~」と思ってしまったならば、「カルトの一員」という自覚症状はなくとも、すでに病状はだいぶ進行していると思い、危機意識を懐いて下さい。

そして聞いた話の記憶はすぐに消去して下さい。

あっ、忘れずに「ゴミ箱」からもちゃんと消去して下さい。二度と思い出すことのないように。

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