イスラム教徒の人口増加は、世界人口の増加を凌ぎ、相対的な人口比を伸ばしていくだろう、との見通しが立てられています。
近い将来、2020年には世界人口の4分の1を占めることになるのだそうで、
日本で生活していると、これは何か異世界の出来事のように感じますが、
最近のニュースを見ていると、関西方面の空港などでは、内部に「モスク」が設置されたりしてムスリムを迎え入れるインフラは着実に整いつつありますね。
そういえば先日、日光東照宮に観光へ行ったら、「ヒジャブ」被っている方を見かけました。
そんな光景は、十数年先には珍しくなくなってくるのかもしれませんねー。
ムスリムの女性が被る「ヒジャブ」。
いや、これは、何やらドルガバが出した新作のようで、
宗教的な制限の中にも、女性というのは常にオシャレをしたいものなんでしょう。
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インドネシアを抜き、首位に躍り出るのは「パキスタン」。
上掲の表は、アメリカの調査機関、ピューリサーチセンターによる統計データで、
ムスリム人口の多い国トップ10を示したものです。
十数年先の推計では、
1位、パキスタン
2位、インドネシア
3位、インド
4位、バングラディッシュ
5位、ナイジェリア
6位、エジプト
7位、イラン
8位、トルコ
9位、アフガニスタン
10位、イラク
の順になる予測です。
ちなみに、ムスリム人口が増えている主たる要因というのは、ムスリムの居住する地域と、今後人口が増加する地域が一致していることが挙げられますね。
イスラム圏における出生率の高さを示すデータについては、前回のまとめ記事を参照に↓
イスラム教の人口が急増!というけど、実は増加率も出産数も減少している件。
実は中東ではない。イスラム教徒の多い地域はどこ!?
ところで、(パキスタンを中東に含めないのであれば)、上位3国は中東ではないですね。
イスラム教はアラビア半島(サウジアラビアが大きく占める)で誕生した宗教ですが、
人口比で言えば、イスラム=中東とは言えないということがお分かり頂けると思います。
実は世界的に見て、ムスリムの居住地域の半数以上を占めるのは、
我ら、日本の属する「アジア」なんです。
以下は、世界の地域別ムスリム人口と、世界総ムスリム人口に対する割合を示した統計です。
2010年の時点で、全世界のムスリム人口は、総数、約16億人で、
そのうちの10億人がアジアに居住する方々。総数からの割合で見ると、実に「62.1%」に上ります。
世界総人口から見たアジア人口の割合は、「約60%」程度ですから、
アジアのムスリム率は、世界平均と比較してやや高めであることが分かります。
2030年の見通しに基づけば、今後はやや縮小する傾向を見せるものの、依然、過半数をキープとの予測には変わりありません。
ここで余談。
イスラム圏に対する日本でのイメージというと、何となく貧困国として蔑視するような思潮というのが、少なからず存在している感じがありますが、
インドネシアの首都、ジャカルタの近代都市化は半端じゃないですよ。
いやぁ、素晴らしい。
(安全性が確保されるなら)是非とも観光に訪れてみたいものです。
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その他、ムスリムの増加が著しい国。
勿論、ムスリム人口の拡大は、上掲の地域に限定されたものではなく、
北米にも波及していますし、
北アフリカ、スーダン、マレーシアあたりも注目すべき地域ではないでしょうか。
2030年までに100万のイスラム教徒を超えて上昇すると予測されているのは、
ベルギー、カナダ、コンゴ、ジブチ、ギニアビサウ、オランダ、トーゴ。
以上、七カ国となっているようです。
コンゴ、ジブチ、ギニアビサウ、トーゴと言われても、「何処?」となると思いますが、
これらは皆、アフリカに属しています。
まとめ
いかがでしたか?
先程トップ10の一覧を見て頂きましたが。
実はあの中に、イスラム教が多数派ではない国がひとつだけ含まれています。
そう、
「インド」ですね。
インドと言えば「ターバン」を巻く人の姿を連想される方もおられるかもしれませんが、
彼らは主に「シク教徒」の方々です。
インドの宗教は、「ヒンズー教」が圧倒的多数ですね。
その中、少数派のイスラム教徒が国内に多いという事実は、
インドの国民総数、分母が如何に膨大であるかを物語っています。
2015年時点での推計人口は、1,224,514,327人(約12億)で、これは中国に次いで、世界2位。
2050年までの予測では、インドのイスラム教人口は3.1億人に達し、「世界一」になるそうですが、
34年後の未来と言われても、実感湧かないし、正直良く分かりませんよねー。
まぁ、とはいえ、インドがムスリム人口の増加を加速させる、大きなポテンシャルを有していることは、紛れもない事実でしょう。
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