人は、「自己に誠実でありたい」という心理から常に一貫した行動を取ろうとします。
自己の中の矛盾をなにか行動を起こすことよって解消しようとするのです。
このことについてマインドコントロールについて研究を行っている「西田公昭さん」の著書、「マインドコントロールとは何か」には、
人は、時や状況を超えて一貫したスタイルで行動していることを他者に示すことによって、「信頼のおけるひとかどの人物である」と判断されやすい情報を周囲の人に呈示し、自分の印象を肯定的なものにして、維持しようとする傾向にある
と説明されています。
あるいは、「他人に悪い印象を与えたくない」という心理からも、常に一貫した行動を取ろうとします。
このことについて著書には、
人には「信頼のおける立派な人である」というイメージを皆にみとめさせるよう、周囲の人に自分についての情報を提供しようとする動機がある
と説明されています。
「コミットメント」とは「自分の立場を明白にする」「立場に責任をもつ」といった意味の言葉です。
例えば日常の中でも、外出した際に、
「せっかく遠くまで来たんだから○○へ寄ってから帰ろう」
などと思うケースがあると思います。
わざわざ遠出した苦労と、それによって得た何かと、双方の価値がつり合わないと判断した場合、もともと予定していなかった新たな行動を起こすことによってそのつり合いを取ろうとするわけです。
あるいは、
「もし自分が受験に合格したら○○してやろう」
と、親に言ったとします。
言ってしまった以上、親をガッカリさせないために、その人は必死になって勉強をすると思いますが、
もし、親に対し「コミットメント」していなければ、その人はそこまで頑張れないかもしれません。
「海賊王に俺は成る!」
というのは言わずと知れたルフィ―の名言ですが、
もしかしたら、この名言の裏には、尾田さんの、
「ルフィ―を海賊王にするところまで、決して挫折しないでワンピースを書き続ける」
という、決意をあらわす「コミットメント」の意義があるのかもしれませんね(笑)
破壊的カルトは人を「コミットメント」させることで一貫性という心理的自動反応を起こさせ、そのことでさらに深く組織に「コミットメント」させるよう、誘導していきます。
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勧誘の際に行われる「コミットメント」と一貫性の心理誘導
このような「一時的マインドコントロール」の手法は、勧誘のアポ取りの時点から仕掛けられています。
顕正会員を含め破壊的カルトの信者の多くは、対象者と会って、一通りの世間話を終えるまで、
「勧誘が目的で呼び出したことを絶対に明かしません」
そもそも、勧誘が目的だったら会って話そうとも思わないのが普通なので、必然的に隠さざるを得ないわけですが、
結局、被勧誘者は「せっかく久々に会ったのだから」とか、
「ここまで熱心に話をしてくれたのだから、試してみるだけなら」といって、
自分の起こした行動の一貫性を取ろうとする心理作用から、
流されるように、会館へ行ってみたり、入信をしてしまうのです。
これは前回示お話した「返報性」を利用した一時的マインドコントロールとの合わせ技です。
(※参照リンク↓)
また渋る相手に対しては、
「とりあえず会館へ行ってみようよ」なんて言って、対象者に簡易な「コミットメント」を要求します。
まずは相手の受け入れやすい、比較的簡単な行動を求めるのです。
これを「ローボール」といいます。
低くて相手がキャッチしやすい要求から投げかけて、「コミットメント」させておき、
徐々に、段階的に受入れ難い高度な要求をしていくのです。
会館に行けば、「せっかく会館まできたんだから勤行のやり方を覚えていきなよ」
と言うわけだし、「一回だけ」と言われたのに、
結局は、入信勤行を終えると、1人で毎日自宅でもできるようにしっかりとやり方を教えられます。
以前、勧誘をされました。
長い間口論したのですが、やはり相手が上手で、入信勤行をさせられました。
と言っても、粘りに粘って住所は教えませんでした。住所を聞かずに入信勤行はできない決まりらしいのですが、勤行だけしてあとからLINEで完全にキッパリ断りました。
わざと面倒臭いからと思わせるために、長文をいくつも打ちました。
そこでも何回かやりとししたんですが
住所を勝手に調べて書いたら犯罪ですよね?
ときいたら
それはそうだね。さすがにそこまでして君一人を勧誘しないよ
とは言っていたのですが、住所を調べる方法ならいくらでもあるので勝手に書かれていないかとても心配です。
こういう場合書かれたりしてないでしょうか?返信いただけると嬉しいです。コメント読んでいただきありがとうございましたm(*_ _)m