著書、「マインドコントロールとは何か」から引用します。
チャルディーニによると、ある対象に対して自由に選択の余地がない状況になると、自由度の広い状況のときよりも、魅力が高くなるという。つまり、「希少価値」という言葉どおりの意味である。そうした状況を装えば、そのぶん、人は自動的にそれがほしくなるというわけである。
世間でも、販売店などで「現品限り!」とか「本日セール最終日!」などといった文言をみかけることは多いと思います。
このような文言を目や耳にした買い手側には、「今買わなければ損をする、或いは二度と購入することができないかもしれない」といった心境がもたらされ、
結果として、買い手の購買意欲を喚起する心理効果を及ぼしています。
数量や販売期間を限定することで、その商品に「希少価値」を与えているわけですね。
これは「希少性」の心理的自動反応を利用したマーケティングにおける手法の一つです。
顕正会内での指導や勧誘の場においても、この「希少性」を利用した手法を用いていると思われます。
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~指導編~ 広宣流布まであと○○年
顕正会における「広宣流布(こうせんるふ)」とは、「全日本人が顕正会員になること」をあらわしています。
そして浅井会長は常より「あと○○で必ず広宣流布する」などと盛んに口にしています。
以下は、平成25年3月度総幹部会における浅井会長の発言。
このように、2020年代を「広宣流布の決戦場」と位置付け、また顕正会員6000万が達成される期日についても「2020年代に必ず」と明確に示しているのです。
上述したように、顕正会における「広宣流布」とは、全日本人が顕正会員になることをあらわしています。
なので、この会長発言の通り、2020年代に6000万人が成り、その後、瞬く間に「広宣流布」が達成されてしまったならば、
同時に国内における折伏(顕正会への勧誘)活動も終結を迎えることとなります。
もう折伏(勧誘)は「やりたくてもできないし、する相手もいない」状況になってしまうわけです。
つまり顕正会員にとって、2020年代とは「折伏(勧誘)を実践することのできる期限」なんですね。
ちなみに顕正会ではこの折伏(勧誘)という行為に莫大な利益があるとされています。
以下、「折伏理論書」より、折伏の利益について書かれている箇所を抜粋。
格別の御守護を頂く
御本仏の眷属としての生命力が湧く
過去の罪障が消滅する
折伏は宿命転換の強き実践法である。(中略)折伏(勧誘)をして難を受けたり悪口をいわれれば、罪障が消滅するのである。
「仏様の格別の御守護」があり、「生命力」が滾(たぎ)り、「罪」が滅し、「宿命」まで変わる、
良いこと尽くめですね!素直に考えればこれはやらないわけにはいかんでしょう!
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集会、ビデオ放映、顕正新聞で煽られる「射幸心」。
その上、集会や、ビデオ放映の参加、顕正新聞の閲読を通し、折伏(勧誘)したことによって得た功徳の体験を年中聞かされることで、射幸心が煽られ、勧誘行為への価値は更に高められます。
ただし、
浅井会長は、この莫大な恩恵を受けられるのは「○○年後まで」と、キャンペーンの期間を明確に定めているのです。
ここに、勧誘行為に対する「希少価値」が生み出されます。
恐らく、会長の「広宣流布まであと○○年!」発言は、「決意」なんていうご立派なものなんかじゃありません。
これは、会員を勧誘に奔走させるため、心理誘導を行うための便宜的な文言であり、
勧誘者の心理を意図的に操作する「魔法の言葉」、
「希少性」という心理的自動反応を利用した「一時的マインドコントロール」なんですね。
正月の家電量販店における開店前の異常な長い行列とか、
バーゲンのときに陳列棚に群がる人達の殺気立った様相とか、
ときに人間は、「希少性」(上例は集団心理も含まれるが)という心理的自動反応が引き起こされると、いとも簡単に理性を失い、まるで狂ったような言動を起してしまうことがあります。
盲目になって大切なものを失わないよう、賢く生きたいですね。
浅井さんのバーゲンセール風あおりには、古参会員は飽き飽きだと思います。
私のように若いときに平成25年1000万会員を信じた者には、その後何を言われてもピンときません。
流行と流溢という、広宣流布のたてわけを日蓮正宗に来るまで知りませんでした。
完全に完結してしまう、ユートピア思想に洗脳されてしまっていました。
未来永劫に渡って、流れていくということが理解できていませんでした。
広宣流布が達成されれば、折伏行もなくなると信じていましたが、今から考えるとそんなわけないんですがね。