日蓮正宗における、勤行のやり方について説明します。
なお法華講員の方はあくまでご参考程度に利用され、詳しくは所属寺院の御住職に直接お尋ね下さい。
まだ御本尊が自宅に安置されていない方においては、「内得信仰」といって自宅から大石寺の方角に向かって勤行を行う場合がありますが、
あくまで、御本尊下附が許されるまでの間の仮の信仰形態ですから、やはりこれについても、所属寺院の御住職に伺って、自身の生活環境に応じた信仰の在り方について指導を受けることが望ましいと思います。
では以下。(リンを強く打つ箇所を赤字、弱めに打つ箇所を青字で表記することにします。)
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勤行の次第
〇朝は初座から五座、夕は二・三・五座を行う。
〇五座の内、二座のみは長行を読む。
初座
リンは打ちません。
【諸天供養】
1-1、御本尊に向かい、お題目三唱。
1-2、東天(東の方角)に向かい、お題目三唱。
1-3、「法華経方便品第二」を読経する。(妙法蓮華経方便品第二。爾時世尊。從三昧。安詳而起。告舎利弗。諸佛智慧。甚深無量…。)
1-4、「所謂諸法、如是相…」から「本末究竟等」までの間を3回繰り返し読む。
1-5、「自我偈」の読誦(自我得仏来。所経諸劫数。無量百千万…)
1-6、引き題目を唱える。(な~~~む~~~…と題目を伸ばして三回唱える。)
1-7、お題目三唱。
1-8、生身妙覚自行の御利益、大梵天王、帝釈天王、大日天王、大月天王、大明星天王等、総じて法華守護の諸天善神、諸天昼夜常為法故而衛護之の御利益、法味倍増の御為に。と、小声で誦するか心に念じ、お題目三唱。礼。
二座
【本尊供養】
2-1、リンを七打(強弱弱弱弱弱強)
2-2、「法華経方便品第二」を読経する。(妙法蓮華経方便品第二。爾時世尊。從三昧。安詳而起。告舎利弗。諸佛智慧。甚深無量…。)
2-3、「所謂諸法、如是相…」から「本末究竟等」までの間を3回繰り返し読む。(「等」でリンを一打。)
2-4、「妙法蓮華経如来寿量品第十六」を読経する。(爾時仏告。諸菩薩及。一切大衆。諸善男子…。「告」と「及」でそれぞれリンを一打。)
2-5、引き題目を唱える。唱え終わると同時にリンを五打。(ミョウホウレンゲキョー弱強。)
2-6、お題目三唱。
2-7、南無本門寿量品の肝心、文底秘沈の大法、本地難思境智冥合、久遠元初、自受用報身如来の御当体、十界本有常住、事の一念三千、人法一箇、獨一本門戒壇の大御本尊、御威光倍増御利益広大御報恩謝徳の御為に。と、小声で誦するか心に念じ、お題目三唱。礼。
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三座
【三師供養】
3-1、リンを七打(強弱弱弱弱弱強)
3-2、「法華経方便品第二」を読経する。(妙法蓮華経方便品第二。爾時世尊。從三昧。安詳而起。告舎利弗。諸佛智慧。甚深無量…。)
3-3、「所謂諸法、如是相…」から「本末究竟等」までの間を3回繰り返し読む。(「等」でリンを一打。)
3-4、「自我偈」の読誦(自我得仏来。所経諸劫数。無量百千万…。「来」と「数」でそれぞれリンを一打。)
3-5、引き題目を唱える。唱え終わると同時にリンを五打。(ミョウホウレンゲキョー弱強。)
3-6、お題目三唱。
3-7、南無本因妙の教主、一身即三身、三身即一身、三世常恒の御利益、主師親三徳、大慈大悲、宗祖日蓮大聖人、御威光倍増御利益広大御報恩謝徳の御為に。と、小声で誦するか心に念じ、お題目三唱。礼。
3-8、南無法水瀉瓶、唯我輿我、本門弘通の大導師、第二祖白蓮阿闍梨日興上人、御威光倍増御利益広大御報恩謝徳の御為に。と、小声で誦するか心に念じ、お題目三唱。礼。
3-9、南無一閻浮堤の御座主、第三祖新田卿阿闍梨日目上人、御威光倍増御利益広大御報恩謝徳の御為に。南無妙法蓮華経、南無妙法蓮華経、南無妙法蓮華経
四座
【広布祈念】
三座における「3-1」から「3-6」までと同様の手順。
4-7、祈念し奉る一天四海本因妙広宣流布、大願成就御祈祷の御為に。と、小声で誦するか心に念じ、お題目三唱。礼。
五座
【御回向】
三座における「3-1」から「3-4」までと同様の手順。
5-5、読経終了間際、「速成就仏身」でリンを一打。引き題目ではなく、数分間の「唱題」に入る。
(※唱題とはお題目を連続して唱えること。唱題に入る際、南無妙法蓮華経、南無妙法蓮華経のタイミングでリンを打つ。合計七打。)
続いて、某先祖代々並びに当宗信仰の面々、内得信仰の面々 、各々先祖代々の諸精霊、追善供養證大菩提の為に、と、小声で誦するか心に念じ、お題目三唱。礼。
5-8、乃至法界平等利益自他倶安同帰寂光。と、小声で誦するか心に念じ終わったら、リンを三回打つ(強弱強)。
いまいち鈴の打つタイミングがわからなかったのですが、詳しくご紹介いいただきありがとうございます。たしかに、寺院でもこのように打たれていると思います。