坊主バーがあることは前から知ってましたが、
まさか「尼僧バー」まであったとは!
トップページ下部では、「坊主バー」とひとつがいに紹介されています。
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尼僧が「絶滅危惧種」!?
画期的な試みを紹介しましたが、実は今、
国内の「尼僧」は消滅の危機に瀕しているのだとか。
時代と共に淘汰されていく、尼さん。
その人数の推移を概観すると、
戦後しばらくは3000人規模で存在していたものの、
1980年代で2000人そこそこまで減少。
現在、「全日本仏教尼僧法団」に加入している尼僧の数は「250人」程度まで落ち込み、
法団に加盟しない尼僧を含めても、数百人程度しかいないとの予想。
更に、その数百人程度の尼僧の年齢は概ね70代以上。
90代以上の尼僧も珍しくなく、100歳を超える老僧も数名確認されているとのこと。
なんと40歳以下の若い尼僧は皆無であり、そうなるとこの先20年もしない内に「尼僧消滅」の事態は免れない状況を思えば、
僧侶の高齢化問題は男僧以上に深刻です。
女性僧侶と尼さんの違い。
ちなみに文化庁の調査によると、主要な伝統仏教における女性の「僧侶資格所得者」人数は、
男僧を含めた全体の割合からみて10%にも上っています。
人数にすると「9470人」。
先に紹介した、「僧尼バー」に勤めている方などは、
仮に、常勤の住職が兼任するのでは、時間的にも体力的にも無理があるでしょう。
恐らく、副業的な感覚で、資格を持っているビジネスパーソンなり主婦が被雇用者の大多数を占めていると考えるのが現実的です。
と思って、公式HPの「スタッフ」の項目をクリック。
あの…「1人」しか出てこないんですが…。
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減りつつある理由。
尼僧が所属する「尼寺」は、普通の寺院と違って、収益の確保が難しいため、独立した運営が厳しいのだとか。
尼寺の多くは檀家を持っておらず、本寺の「月参り」の際に、補助的な役割を果たしてきた経緯があり、
寺院としての機能は極めて限定的と言わざるを得ません。
制度の実質廃止か。
早いところで、日蓮正宗などは「尼僧」を既に撤廃しています。
宗で最後の尼僧となったのは、現在隠尊である「日顕上人」の母親、
「妙修」さんを最後にその存在が途絶えました。(※日開上人の妻、元芸者の彦坂スマさん。)
更に近年では尼僧を養成する専門道場の閉鎖が相次ぎ、
例えば、浄土宗の吉水学園が2006年に募集を停止。
曹洞宗でも3つの内2つは休眠状態なのだとか。
あまり身近な存在ではないものの、剃髪の女性が日本から消えてしまう現実、
失われていく文化があるということは、日本人として憂慮すべき惨事ではないかと思います。
(※参考資料 寺院消滅)
こんばんは。
しかし尼僧に何の需要があるのか、というのもまた事実だと思います。
例えば巫女さんのコスプレは定番化しているというのに、尼さんのコスプレはほとんど見たことがありません。
ていうか、私は1度も見たことがありません。
それだけ既に“需要”というものが無くなっているのでしょう。
神道の巫女さんや女性禰宜さんは、数多く存在します。
キリスト教のシスターも、日本国内では高齢化しているようなイメージですが、世界的に見ればまだ若いシスターもいるのでしょう。
彼女らは男性神主や男性牧師には無い神秘性があります。
エロスとも言えるでしょう。
しかし、尼僧の人達は男性僧侶とは違う“何か”を感じないのですよ。
例えば瀬戸内寂聴さんは国内でも代表的な尼僧ですし、仏法的には謗法の人でありますが、人間的には立派な人であると思います。
しかしながら、男性僧侶でも立派な人はいるわけですし、その人達には無い“何か”を持っているのかというと無いんですよね。
男性僧侶と同じものしか無いのであれば、正直、尼僧は要らないと思う。
それが実情です。